せっかくなので、今回も引き続き4本出しマフラーネタでいこうと思います。メーカーごとに記事を書くと面白そうなので、まずは街で見かけたメルセデス・ベンツ車から。
メルセデス・ベンツの
SLS AMGは571馬力もありますが、マフラーは2本出しとなっています。どうして4本にしなかったのか。それは私などには伺い知ることができませんが、デザイン上の制約、あるいはベンツ内での他モデルとの差別化という事情もあったのかもしれません。何といっても、ベンツで4本は実によく見かけます。
AMGは
SL73の頃はハイパフォーマンスモデルでもまだ2本出しだったようですが、
ML63AMGや
CL63AMGなど現行AMGモデルを見ると、もう4本が当たり前になっています。
日本には未導入の
Rクラスには本国でAMGの設定がありますが、上記は並行ではなく通常のRクラスを個別チューンだと思われます。しかし4本が似合っています。
ということで、AMGといえばもう当たり前に4本という状況で、同じくただ4本というだけではSLS AMGに既存モデルを超える特別な印象を与えることは難しかったのかもしれません。下手をすると、通常のAMGモデルに埋もれてしまうことにもなりかねませんし。
この点、
SLSマクラーレンは左右2本ずつにして切り抜けたようです。
それにしても、ベンツの場合はどのモデルがフラッグシップなのかがよくわかりません。スーパーカーとして
SLS AMGがある一方で、重厚モデルにも事欠きません。
その一つである
S65AMGのマフラーは2本ずつくっついた4本出しとなっています。よく見ると純正じゃないような気がしてきましたが、気にせず次へと進めます。
CL600も変わった形状の4本でしたが、これは純正マフラーではなく社外品の後付けのようです。何となく、FABデザインっぽい気がします。まだイケイケドンドンする前のFABデザインはエレガントを至上としていたと、町の自動車屋さんで現物を前にお話を頂戴したことがありますが、そのときの現物が確かこんなマフラーでした。違ってたらすみません。
FABデザインに限らず、ベンツに関わるチューナーの数が多いことも、4本が遍在していることの一因なのかもしれません。
まず、
ブラバス(BRABUS)が
4本出しだらけなのは
言うまでもありませんが、
A.R.T.でもどうやら
基本はまず4本となっているようです。
さらに、マニアックさでは定評のあるチューナー
モーゼル(MOSEL)もやはり4本です。まぁ上記のM65RSは700馬力オーバーなので、4本でも足りないくらいかもしれませんが…。
そしてどこのチューナーの手が入っているのかは不明ながら4本というのもあります。
SLの四本出しはいかにもAMGっぽくて違和感はありませんでしたが、
これにいたっては、それぞれの排気管にどういう意味合いがあるのか、果たして4本である必要があるのか、素人目には非常に難解な組み合わせです。
ざっくりとベンツの4本を振り返ってみましたが、ベンツの4本から受ける個人的な印象は、「威厳」や「威信」です。そしてなぜか「傲慢」という印象もあります。しかしこれは考えてみるに不思議な印象です。
4本マフラーのベンツが実際に傲慢な運転をしている姿は数えるほどしか目にしたことがありません。「目の前で傲慢な運転をしていた4本マフラー車のメーカー・車種統計」を個人的に作成するなら、ベンツが上位に来ることはないでしょう。それなのに「傲慢」という印象を持っているのは、不思議なものです。
おそらくですが、ベンツの歴史に触れるたび、そこかしこに”arrogant germany”の影を見ているからかもしれません。そんなものは、決して現実のオーナーとは直結しないところの話なのですが、ブランドイメージというのは面白いものです。
SLS AMGはちゃんと4本出しです
あの穴をのぞくと丸いマフラーが2本まとめて見えます
ブガッティやアヴェンタドールも同じようになってます
コメントありがとうございます!
SLS AMGは最終的なマフラーエンドが二本なので二本出しとして扱いました。
四本出しという扱いでも良かったかとは思います。
同様の理由で、仮にヴェイロンを取り上げる場合には三本出しにする予定です。
ただ、アヴェンタドールのマフラーエンドはバンパーと一体化しておらず、
そもそも覗き込まなくても
4本が見えてしまっているので、取り上げることがあるなら仰る通り4本出しとして扱うと思います。