左車線に、近未来的な車が。
近未来的でレトロでフューチャーな感じ。
近くになると右下にかろうじて”CTS”という文字が。
しかし、エンブレムはじっくり見てもわかりませんでした。
どうやら私は王家の紋章的エンブレムが
全部同じに見えるシンドロームに陥っているようです。
ちなみについ最近までは車体にある筆記体(イタリック)が
全部同じに見える病を患っていました。
そんなこんなで帰宅して調べてみると、
キャデラックのCTSという車種であることがわかりました。
キャデラック。
車に関心が無かった私が抱く偏見混じりのキャデラック像は、
映画に出てくる古き良きアメ車。
ステレオをズンドコ言わしながら、
車体がぐわんぐわん揺れまくる、そんなアメ車。
BSフジでやってるトップギアの再放送。
そこで見たシーズン9-3はジェレミー、
リチャード、ジェームズの三人が米国に渡り、
予算1,000ドルで車を現地調達して大陸を横断するという企画。
ジェームズが900ドルでGETしてきたのは
キャデラックのブロアムセダンという車種。
まさに私のイメージするキャデラックそのもの。
無駄に大きく、鉄っぽさ丸出しのデザイン。
それに乗り込んで走り出したジェームズ・メイは口にします。
“It’s A Cadillac!”
このひと言から「キャデラック」という言葉の重みが
ひしひしと伝わってくる気がします。
大国アメリカの栄華を背負ってきた歴史や伝統があるのでは、
無知な私にもそんな思いを抱かせる響きです。
例えばこれが、
“It’s A Lexus!”
だったなら。
単にレクサスという車種を伝えるのみです。
キャデラックの場合だと、車以上のもの、
大げさに言うなら国家そのものを伝える勢いがあります。
ただ、翻って冒頭のCTS。
この車に乗って、あるいはこの車を指して、
“It’s A Cadillac!”
と口にするのはちょっと違和感があるように思います。
車素人なので好き勝手に書いてますが、
どうも私には昔のキャデラックと
今のキャデラックが上手くつながらないのです。
今のキャデラックは現在をすっ飛ばして
未来へ行ってしまったように感じられます。
ブランドイメージなんてそんなものだろう、
そう突っ込まれると返す言葉もないですし、
ただの勉強不足だろうと突っ込まれると
ますます返す言葉もないです。
米国はもはや自動車産業のみで繁栄しているわけではありません。
ましてや昨今の自動車産業は繁栄ではなく
衰退すら象徴しかねない存在となりました。
自動車産業と国家との距離感、米国経済の構成要素など、
大きな変化が見られたのが原因だとは思います。
ともかくも、半年後くらいにもう一度この記事を読んだときには
自分でツッコミを入れられるくらい精進したいなーと思います。
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