マツダのコンセプトカー「靭(SHINARI)」。
ようやく実車を見られるということで、
東京モーターショーに行ってきました。
プリントアウトでは味気ないので、
実券を携えて。
渋滞事情が読めないので余裕を持ち(過ぎ)、
東館のほうの駐車場に到着したのが、
7時40分くらいでした…。
注1)開場は10時です
注2)平日です
しかし、潮風が薰る駐車場には、
この駐車場だけでもうすでに50台ほど先客が…。
注1)開場は10時です
注2)平日です
さておき、シナリです。
かっこいいです、なんてありきたりな言葉ですが、
かっこいいですね。
正面から見ても、
斜めから見ても、
真横から見ても、
斜め後ろから見下ろしても、
斜め後ろから見上げても、
どう角度を変えて見ても、いいもんですね。
車全体を包み込むプロポーションはもちろん、
微に入り細をうがつ意匠にも興味を惹かれます。
まずは、ヘッドライト。
まさに、
獲物を仕留めんとする目つきです。
テールランプも、
背後への警戒を怠ることなく。
多重構造らしきAピラーのふもと、
ドアミラーの位置に取り付けられている
何やら何やらなもの。
後ろに回り込むと、
カメラ仕込みの刃でした。
シャークフィンアンテナも、
さりげなく光って存在をアピール。
ホイールは、
花開くマツダのエンブレム…?
トランクエンドからトランクリッド、
ディフューザーへと流れる落ちるヒップラインは、
じっと見ているとタッチしたくなるような、
そんな見事な肌感覚に溢れています。
マフラーも、
しなる流れをまとったデザイン。
最低地上高の9cmは、
軽くクリアし、
フォグランプは、
ちょっと控え目で木の葉隠れに。
でもそれが、
秘するが花っぽくてまた良い感じ。
横顔は、
なんだか力がみなぎってます。
シナリはデザインコンセプトということですから、
一番の見せ所は内装でもエンジンでもなく、デザイン。
まずはボディデザインありきで誕生した車ということです。
もちろん、デザイン以外はどうでも良いというわけではなく、
仮に市販されることになるならデザインに見合った水準の
内装や動力等が求められるでしょうから、
結果的にはフラッグシップになるのだと思います。
もっと厳密に言うなら、内装細部のデザインや
動力関係にも「魂動」が宿るデザインとなるのでしょう。
鼓動ではなくて、「魂動」。
この「魂動」という新デザインテーマは、
「強く、美しい、生命感あふれる動きの探求」とあります。
人間や動物が、相手に一撃を加えようとする、
その一瞬に宿る美しさを追い求めていると。
動きの感じられるデザインとも言えますが、
ただ単純に動きのあるデザインでもなさそうです。
止まった状態でも動きを感じられるようにするなら、
車を前のめりにデザインすれば表現できます。
前のめりの前傾デザインで最も絶妙な水準にあるのが、
BMWのX6ではないかと思います。
停車していても前へ進んでいこうとする動きが感じられます。
しかし、シナリのエッセンスは前のめり感ではなく、
ねじるような筋肉のしなり、この躍動感で動きを表現。
フェンダー上部から、
後方へと、
やはり肌感覚をまとうように、
流れるようにしなっています。
もし間違ってしならせ過ぎてしまうと、
ただのマッチョデザインにしかなりません。
その点でが本当に、お見事です。
人間やその他動物などの生物を
車のデザインに取り入れるのは珍しいことですが、
マツダの場合は今に始まった話ではありません。
以前の記事でも触れたように、
RX510というコンセプトカーでトカゲを取り入れ、
かの小林彰太郎氏に酷評された過去があります。
今回はさてどうでしょうか…。
このまま市販化へ、というのが
最も希望するところではありますが、
現実的には今回のTAKERI、
そして次期アテンザへと落ち着いていきそうです。
仮に完全受注生産でこのまま市販されるとなると、
デザインは一台ずつワンオフっぽく職人作業でしょうし、
内装も
レザーフィニッシュダッシュボードや
カメラ内蔵ドアミラーなども確定していますし、
価格は2,000万くらいになるのでしょうか。
スポーツクーペという範疇には収まらないような、
素晴らしい一台になるのは間違いないですが。
どんどん妄想が膨らんでしまいますが、
素人目線でひいき目たっぷりに書きつらねてみました。
シナリで飛び立ったこのデザインを、
TAKERIであれアテンザであれ、
しっかりと着地させて欲しいです。
ちなみに、ミニカーも売ってたようですが、
知らずに帰って来てしまいました…。
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