先日、アルファロメオの8Cコンペティツィオーネに遭遇したのですが、
トップギアのYouTube公式チャンネルでさんざ見ていた通りの車でした。
伝えたい世界観がある車
この動画を何度見たかわかりません。数あるトップギア動画の中でも一、二を争うくらいに好きな動画です。
といって、私は8Cを誰よりも好きということでこの動画を見ているのではなく、この動画は8Cの良さを物凄く上手く伝えている秀逸な動画だと感じるから何度も見ている次第です。それほどよく出来た動画だと思います。
もちろん、遭遇した8Cは不必要に吹かしたりはしていませんが、動画を見すぎていたせいで、そこかしこに片鱗を見て取れました。
動画の中で8Cのサウンドについてジェレミーは次のように語っています。
”Some cars have tuned exhausts, so the noise they make is as fake as a hooker’s smile. But this sounds real. This sounds fantastic!”
8Cのサウンドは作り笑いのような嘘臭い音ではなく、嘘偽りのないリアルな音であると。なかなかにぶった切った表現ですが、こういう表現のほうが伝える力が強いです。
何をもって「リアル」と定義づけるのか、そういう突っ込みをしてはいけないのでしょうけれど、実際に間近で聞いてみると、たとえば「4気筒エンジンなのに無理して8気筒に見せかけるかのような、無いものを有るかのように見せようとする要素」は一切ありません。
むしろ、「この音がアルファロメオの音、この音が8Cの音なのか」と考えざるを得ないほど、他では耳にしたことが無い音色でした。
いま何気なく音色と書きましたが、楽器に対して使う言葉であるこの音色という言葉を持ち出さないと、このアルファロメオ8Cの音を表現できません。
そしてこの音色が8Cの作る世界観に大きく寄与していることも間違いありません。
また、8Cのデザインを見ても、
それは反則だろうとツッコミが入りそうなほど、アルファロメオにしかないレガシーが詰め込まれているようで、ライバル各社からすればもうお手上げではないでしょうか。
この8Cには絶対に伝えたいアルファロメオの世界観があり、サウンドもデザインもその世界観から生まれてきているので、何も嘘臭いところがなく、ストレートに刺さる車となっているのでしょう。
中古車サイトを見ていると1,100万円くらいのプライスタグが付いているので、この価格帯であれば他にも選択肢はたくさんあるはずです。しかし、実際に8Cを購入する人にとっては、同じ1,100万円のスポーツカーといっても値段が同じというだけで、全く競合にもならないのでしょう。
それくらい、他と比較のしようがない車に思えた8Cでした。
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