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「自転車違反警告書」です。

確定申告のついでにと、書類の棚卸し&断捨離をしていたら発見しました。神奈川県に住んでいた時のもので、凄く懐かしいです。今でも当時の状況を詳細に思い出せます。

懐かしさついでに調べてみると、この警告書の名称は「自転車違反警告書」ではなく「交通違反警告書」のほうが一般的なようでした。都道府県ごとに呼び名が違うのか、あるいは今はもう名称が変わってしまったのかはわかりませんが、せっかく見つけたので自転車の運転マナーについて考えてみます。

自転車のマナー

車を運転していると、自転車の危なっかしい運転に出くわすことは多々あります。たとえば、国道246号(首都高の下区間)では通勤自転車の信号無視、発進バスの追い越し、ノールック車線変更、すり抜けは珍しくもないので、車に乗っている身としてはヒヤヒヤさせられることがあります。また、246の横断歩道を渡っている歩行者の合間を縫ってまで信号無視していく自転車もいますので、歩行者の方も気を抜けないことでしょう。

しかし、我が身を振り返ってみると、昔は自分もこんな感じだったのだろうかと反省させられます。公道上での自転車のマナーが悪いかと言われれば車と同じ程度には悪いとは思いますが、自転車の立ち位置がよくわからない法制度な上に、道路もやはり自転車の居場所が現実的でない構造になっているのでやむを得ない部分もあるはずです。

この状況でいちいち法律違反だと書くのも窮屈なので、ルール違反とマナー違反を敢えてまぜこぜにして全てマナー違反として続けます。

2タイプある自転車のマナー違反

マナーが良くない自転車と一括りしていますが、実際には二つのタイプがあるはずです。

・守るべきルールを知っているけど敢えてそれを破る「タクシー型マナー違反」
・そもそもルール自体を知らずに自転車に乗っている「免許未取得型マナー違反」

この2タイプです。

タクシー型マナー違反については、いざという時にはルールを守れるでしょうからまだ安心感はあります。ただ、免許未取得型については、「この自転車、本当に大丈夫なのだろうか」と不安になる場面があります。もちろん、冒頭の自転車違反警告書を頂戴した当時の私もこの免許未取得型でした。「まだ明るい」と無灯火で走っていましたが、今の私が当時にタイムスリップしたなら、きっとライトを点けることでしょう。

免許未取得型マナー違反

銀座四丁目の交差点には、カメレオンのような交番があります。

ミラー交番ともカメレオン交番とも呼びたくなる交番ですが、正式には

「警視庁築地警察署銀座四丁目交番」です。

鏡面パネルでカメレオンのように周囲に溶け込み、交番の屋根に設置された

この二つの拡声器を通じ、交差点内に向かって様々に注意喚起をしています。

私が最も多く耳にするのは、「歩行者信号赤ですよ赤!」という声です。歩行者側の信号が赤に変わってから慌てて渡り始める歩行者は珍しくありません。そして、このような注意喚起は歩行者だけに向けられるのではなく、当然自転車や車にも向けられます。

自転車に対する注意のうち、回数はそう多くはないものの、非常に考えさせられるパターンは、

自転車のお兄さん!右折禁止!二段階右折!

です。

注意を受けた右折レーン内の自転車の人が、「え、何…?右折駄目なの?」という態度を見せることがあるからです。明らかに二段階右折をわかっていません。非常に考えさせられます。この認識で路上を、しかも銀座四丁目のように往来が激しいエリアを走るのは危なっかしいとしか言えません。

と、わかったようなことを書いている私も、冒頭の警告書をもらってそれを裏返し、

二段階右折の説明を見たときには、「何これ…?どういうこと?」でした。私も当時は二段階右折という言葉も概念も知りませんでした。何しろ、普通免許はおろか、原付の免許すら取得していませんでしたから。

私が公道上の守るべきルールをまとめて学んだのは、普通免許取得時です。いざ免許を取って振り返ると、おそらく、逆走や無灯火、信号無視にスマホ運転、発車バスの追い越しや一時不停止などの自転車はおおむね免許未取得が原因ではないでしょうか。いい年をしてそういう乗り方をしている自転車はほとんど見かけないからです。

四丁目交差点で注意を受けている自転車の方々も、何らかの運転免許を取得するまでは、きちんと教育を受ける機会などないでしょう。

このような状態で公道を走っているのですから、免許未取得型マナー違反は根深い問題だと思います。

自動車側の認識

一方で、自転車のマナーの背景に車側の問題が透けて見えそうな点も否定できません。

たとえば、

自転車専用レーンに路上駐車されてある車の数々。

私も自転車によく乗りますし、ドライブレコーダー代わりの

GoProを設置して走っていますが、自転車専用レーンに路上駐車が一切いないときには思わず「ラッキー!」となってしまうほど、何かしらの車両が停まっているものです。

自転車専用レーンは自転車専用レーンを前提としていなかった道路に後付けで設置されているレーンなので、いくら小さな自転車でも車両を避けて車道にはみ出るたびに一車線は潰してしまいます。

妙な間隔で何台も連続して路上駐車されてあると、一回一回自転車専用レーンに戻るのが面倒なので、自転車専用レーンを無視してずっと車道を走ったりもします。

しかしそうすると、車側からは「路駐されてないところくらい自転車専用レーンを走って車道を空けるべきだ、マナーが悪い」と思われているかもしれません。

また、左折レーンがある交差点で直進したい場合、自転車は直進レーンではなく左折レーンを通って直進するようになっていますが、このルールを知らないと思われる車も見受けられます。直進した自転車に驚いて軽く急ブレーキを踏んだりしているからです。おそらくこの時も、車側からは「左折レーンを直進して入ってきた、なんてマナーの悪い自転車だ!」となっているのでしょう。

自転車のマナーが悪いと感じる背景の一部には、他にも車側の事情や認識があるのではと考えています。

さいごに

自転車は交通ルールを知らなくても誰でも気軽に乗れる便利な乗り物です。メリットを挙げればキリがないくらい、便利な乗り物です。ただ、それがルールを無視した上での便利さなのか、ルールを守った上での便利さなのかを間違わないよう、注意が必要です。

自転車で車道を走っているとつい自分は弱者でしかないという認識になりますが、対歩行者で考えると、自転車は凶器そのものでしょう。神戸地裁で昨年、歩行者と接触した自転車の側に9,500万円の賠償を命じる判決が下されました。加害者は小学五年生の男児でしたが、ルールを無視した結果での事故です。歩行者を傷つけた側が車だろうと自転車だろうと、その責任に差はありません。

もちろん、公道上で杓子定規に100%きっちりルールを守ろうとすると、それは自転車でなくとも周囲と齟齬を来して我が身を危険にさらす恐れもあります。ただ、接触は論外として、周囲に急ハンドルや急ブレーキを強いらない程度には、ルールは守るべきだろうし、ルールは知っておくべきです。

マナーもルールも置いてけぼりな車も確かに存在していますが、少なくとも車は免許制になっているので、自転車の危なっかしい運転はやはり気になるものです。警告書を眺めているとつい、色々と考えてしまいます。

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